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不登校
2017/05/26

不登校対応のための10原則について

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不登校支援ブログ

にしおぎ学院は不登校対応専門の個別指導塾です

にしおぎ学院は、不登校・ひきこもりで長期の学習ブランクを余儀なくされた中学・高校生を対象とした、東京都杉並区の個別指導塾です。不登校・ひきこもり経験のある通信制高校やチャレンジスクールの高校生のための学び直し、大学受験指導も行っています。

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にしおぎ学院では、不登校に悩む中学・高校生や不登校経験のある通信制高校やチャレンジスクールの高校生に対応する際に、特にどのような点に気をつけ、心掛けているのかについて、これまでの多くの経験・反省、そして元教え子たち、保護者の皆様からのご意見なども十分に踏まえ、以下10項目にまとめてみたいと思います。

不登校対応のための10項目について

①べたべたしない。適度な距離を保ちながら接していく。

②過度な感情移入をしない。単なる同情論では問題は解決できない。

③正論を押し付けない。生徒の個性・特性を最大限に尊重し、一律のやり方で授業を進めない。

④極端で無理のある計画・目標を立てない(立てさせない)。

⑤短期間での結果を求めるあまり、性急な詰め込み指導を行わない。強引な授業を進め方をしないようにする。

⑥生徒に警戒心を解いてもらった上で、信頼関係を築く。ストレスを軽減し、リラックスした状態で授業や面談を進める。

⑦座学の大切さを知ってもらう。学習スタイルを焦らず少しずつ確立してもらう。

⑧小さな成功体験を重ねて、失われた自信を回復してもらう。自己肯定感情を育んでもらう。

⑨視野狭窄にならず広い視野を持って対処するように心掛ける。

⑩臨機応変な対応を心掛ける。目の前の事柄を一つ一つ解決していく。

では、これら10項目の指針について、以下に詳しく述べていきたいと思います。

不登校生対応で大切なのは、適度な距離関係です

①⇒寄り添うということはべたべたすることではありません。

特に不登校やひきこもりの期間が長い場合、パーソナルスペースが広くなっていることは珍しくありません。物理的に適度な距離を保ちながら、ストレスのない良好な人間関係を築いていくことが大切です。

②⇒「受容」や「共感」と、過度な感情移入や同情は異なります。生徒の置かれている状況を的確に把握し、適切な対応策を冷静に考えていくことが求められます。

家庭環境や学校での状況を正確に理解しておくことが重要になってきます。

むやみに感情移入したり同情したりすることは、判断の目を曇らせてしまい、問題の解決を先送りにしてしまいかねません。

にしおぎ学院の目指す不登校対応は、あくまで「問題解決型」であるこということを、ここでしっかりと強調しておきたいと思います。

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正論を押し付けることは逆効果です

③⇒「中3だから、これぐらいできて当然だ」「高校生なのにこの程度の問題も解けないのか」「受験生は1日~時間勉強するのが普通だよ」などという物言いは全く意味を成さないどころか、むしろ逆効果です。

そうした正論や一般論を生徒に押し付けることは、事態をこじらせかねませんし、状況の改善をかえって遅らせてしまいます。正論を振りかざして、生徒のことを責めたり、追い詰めたり、非難したりすることは、はっきり言って無意味なのです。

不登校・ひきこもりの生徒にとっては、そうした正論はいちいち人に言われずとも、むしろ分かりきった自明のことでさえあるのです。

不登校・ひきこもりを長期間経験している生徒は、すでに傷つき、激しい自責の念にさいなまれ精神的にぼろぼろの状態になっているわけで、このような精神状態に追い討ちをかけるような言動は厳に慎まねばなりません。

「これが世間一般で正しいやり方だ」と、一律のやり方をマニュアルどおりに押し付けるのではなく、生徒一人一人の状況、個性や特性を十分に理解し最大限に認めてあげることが必要だと考えています。

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短期間での詰め込みは、燃えつきを招きかねません

④⇒学習ブランクが長期間に渡る場合、生徒本人が勉強の遅れを取り戻そうとしてかなり焦っていることがあり、無理な学習計画や目標を立ててしまうことがありますが、これを鵜呑みにすると非常に危険です。

「3ヶ月で難関大学に絶対受かる」「半年で偏差値50上げる」など、あまりに極端な目標を立ててしまうと、あっというまに燃え尽きてしまいます。多少の遠回りを覚悟して地道に勉強を継続していくことが大切なのです。

また、不登校・ひきこもりが長期化している場合、正確な自己評価がまったく出来ていないことも珍しくありません。

⑤⇒④に関連しますが、学習指導する際にも、早期の結果を追求して短絡的に詰め込みを進めていくようなことは非常に危険です。無理のある授業計画・目標をこちらから押し付けるようなこともありません。

入試にただ「間に合えばいい」とか、ただ「受かればいい」「受かった後のことなんかどうでもいい」というような短絡的なスタンスで、授業に臨むことはありません。生徒には、積み重ねていくこと、そして継続していくことの大切さを学んでほしいと思っています。

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リラックスすること、安心感を持つことが前提です

⑥⇒長期間、不登校でひきこもっていたりした生徒の場合、家族以外の人に会うことがとても久しぶりだと思います。

外に出るのも、他人に会うのも久しぶりだという状況ですので、初対面の人に会って話をすること自体が一大決心のはずなのです。

これまでの経緯に十分に配慮し、いきなり勉強や受験の話を一方的に進めるのではなく、まずはリラックスして警戒感を解き、緊張感を和らげてもらうよう心掛けています。安心して通塾していただくためには、お互いの信頼関係を築くことが先決だと考えます。

「塾に来ているのだから勉強して当たり前だ」あるいは「塾に休まず来るのは当然だ」というような高所からの考え方は通用しないと我々は強く認識しているのです。

長期間の学習ブランクのある生徒に、安心感を持って心地よく通ってもらうことこそが、にしおぎ学院の塾生に対する基本姿勢であると言えます。

開校以来、このスタンスを貫くことで、にしおぎ学院は不登校専門の塾であるにも関わらず、その出席率が例年9割を越えているのです。

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将来の進学のため、座学の大切さを知ってもらう

⑦⇒ホワイトボードを使った板書で授業を進めています。1部屋1名の完全個別ですが、ゆったりリラックスした空間で授業を受けてもらえるよう配慮しています。

板書をノートに写すこと、口頭での説明を聞くこと、などとても久々だという生徒がほとんどだと思いますが、少しずつ座学に慣れていってもらうことで、将来の受験、進学への準備を少しずつ進めていくのが目的です。

将来的に、授業を普通に受けられるようになる体力を身につけていくことも、進学後の学校生活の準備のためには必要不可欠なことだと考えています。「受かればいい」「入ればいい」というスタンスでは、進学後に再びドロップアウトということにもなりかねません。

中には大学入学後に1単位も取得できないまま、中退を余儀なくされた生徒の例もあるのです。

目先のことだけではなく、進学後の将来のことをしっかり見据えた上で、座学の習慣を少しずつ取り戻してほしいと願ってやみません。

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焦りや不安でなく、自己肯定感こそが学習意欲の土台です

⑧⇒生徒に失われた自信を取り戻してもらうことこそが、最も大切なことだと考えています。人は、他者からの承認によってはじめて自己肯定感情を得ることができるのです。

否定から入るのではなく肯定から入る、叱るのではなく誉めてあげることで、生徒が一日でも早く自信を取り戻すことができるよう努めています。そして、自信は学習意欲やモチベーションにも確実に繋がるのです。

⑨⇒不登校・ひきこもりの生徒は、視野が狭くなっていることが多く、ものの見方や考え方が偏向していることも珍しくありません

。こうした生徒には、価値観の多様性を少しずつ受け入れてもらえるよう、世の中の様々な領域の話をするように心掛けています。

世の中にはいろいろな人がいて、様々な考え方があるということを生徒に知ってもらい、その過程の中で将来の進路選択にも幅を持たせられるようにしているのです。

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不登校生の感情・気分の変化を見逃さないようにする

⑩⇒不登校生の精神状態は不安定であることが普通です。やる気にみなぎる日もあれば、気持ちが落ち込んで立ち直れなく日もあります。

生徒自身のコンディションの変化によって、強気になるときもあれば弱気になることもありますし、日によって物事の捉え方・考え方・感じ方が大きく変化することは多々あります。

「先週言っていたことと今週言っていることが違う」ということは当然あります。もっと極端な場合では、「昼間言っていたことと夜言うことが異なる」ということすら十分ありえるのです。

こうした感情・気分の変化に臨機応変に対応することは非常に重要です。 無理のない規則正しい生活を徐々に回復していく中で、少しずつでも安定した感情や思考を保つことができるよう、対応に心掛けています。

矛盾を指摘して責めるのではなく、そうした感情の浮き沈み事態を冷静に見つめ、しっかりと受け容れてあげることが大切なことだと考えています。

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焦らせない、詰め込まない、そして追い詰めない

不登校・ひきこもりを経験している中学・高校生の中には、自己否定的な感情を抱いている生徒が少なくありません。こうした生徒は、かつて学校や家庭、そして進学塾などで、自尊感情を傷つけられ、完全に自信を失っています。

また、学習ブランクの長い生徒(1年以上)の場合は、失われた時間をできるだけ短期間で取り戻さなければならないという、罪悪感と焦燥感に駆られがちです。

このような生徒たちの焦りや不安を、さらに助長するような指導を行ってしまうと、生徒は急発進してその暴走に歯止めをかけることができなくなり、大変なことになってしまいます。短い場合だと、1週間程度で燃え尽き、その後激しい無力感と悔悟の念に襲われ、再び重度のひきこもり状態に戻ってしまうことは、これまで数え切れないほど見てきました。

これでは、元も子もありません。せっかく自らの意思で勉強を再開したというのに、すべてが一瞬にして台無しになってしまうのです。

私たちが生徒たちになすべきことは、過去の失敗を責め立てることで恥をかかせて自尊感情を傷つけることでもなく、生徒の焦燥感や罪悪感を煽ることでもありません。

不登校・ひきこもりの期間に肥大化してしまった罪悪感、自責の念を少しずつ軽減し、焦って暴走させることがかえってハイリスクで、結果的には遠回りになってしまいかねないということを、生徒にきちんと理解してもらう必要があります。

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にしおぎ学院では無料教育相談を行っています

最後になりますが、生徒・保護者の皆さんと連携して一緒に問題解決・状況改善への道を模索していくというスタンスが一番大事だと思っています。

つまり、教える側が上から目線で、無理矢理に生徒をリードして引っ張っていくという形ではなく、あくまで伴走者としてサポートしていくというスタンスでご指導に当たらせていただきたいと思っているのです。

そして、入塾後のこうしたサポートを円滑に行っていくため、にしおぎ学院では、入塾をご希望の方には必ず事前に≪無料教育相談≫を行っております。

「不登校・ひきこもり」と一言で言っても、その原因・背景・経緯は生徒によって実に多種多様であり、各生徒の置かれた状況をしっかりと正確に理解して問題解決型の対応を進めていく上でも、この無料教育相談を通してのヒアリングがどうしても不可欠になります。

≪無料教育相談≫は完全予約制となっておりますので、ご希望の方は、下記の≪無料教育相談フォーム≫にてお申込みください。

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不登校・ひきこもりの要因は複雑かつ多様です

不登校・ひきこもりに陥る要因や背景はけっして単純ではなく、複雑かつ多様です。

サイト内のブログ(不登校支援ブログ)では、不登校・ひきこもりの要因や背景について少しでも理解を深めていく一端とするために、いくつかの連載をしていますので、下記にご紹介いたします。

◆起立性調節障害〔OD〕と不登校①~⑨(サイト内ブログ一覧)

◆不登校・ひきこもりと不安障害①~⑦(サイト内ブログ一覧)

◆不登校・ひきこもりと発達障害①~⑩(サイト内ブログ一覧)

◆不登校・ひきこもりとネット依存症①~⑥(サイト内ブログ一覧)

◆「認知の歪み」と不登校・ひきこもり①~⑦(サイト内ブログ一覧)

◆うつ病と不登校・ひきこもり①~⑮(サイト内ブログ一覧)

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