TOP > 不登校支援ブログ > 起立性調節障害〔OD〕と不登校・ひきこもり⑧【いじめとOD】
不登校
2016/04/09

起立性調節障害〔OD〕と不登校・ひきこもり⑧【いじめとOD】

管理者用
不登校支援ブログ

いじめによるストレスと起立性調節障害〔OD〕

起立性調節障害〔OD〕を発症している場合、学校内でいじめにあっているという可能性についても想定しておく必要があります。

心理的社会的なストレスが、自律神経に悪影響を及ぼし、起立性調節障害〔OD〕の発症や悪化に結びつくことがあります。

学校生活での人間関係の複雑化によるストレス、そして学校でのいじめが、その生徒に大きな心理的社会的なストレスを与え、そうしたストレスが、中枢神経の活動の影響を与えることで、自律神経のバランスが崩されることになります。

いじめによる過度の心理的ストレスにより、中枢神経は過剰にホルモンを分泌したり不足させたりします。この結果、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることになり、自律神経の血圧のコントロール機能が低下して血液が下半身に移動しやすくなります。血液による酸素や栄養の供給が不足し始め、疲れやすく思考力も低下します。

このようにして、いじめによる心理的ストレスが自律神経のバランスを崩す動因となり、ODを発症してしまうこともあるのです。

《参考文献》

・『小児科臨床ピクシス⑮ 不登校・いじめ その背景とアドバイス』(中山書店:五十嵐隆 総監修・平岩幹男 専門編集)

◆【不登校対応】にしおぎ学院TOPへ

ODの生徒がいじめのターゲットになる可能性もある

すでに起立性調節障害〔OD〕を発症している場合に、その知識や情報が、学校やクラスで共有できていないと、陰で悪口を言われたりしているうちに、やがてクラスでいじめに発展する可能性もあります。

したがって、既にODを発症している生徒の欠席が急に増えたりしているようなときには、ODによる遅刻・欠席により、クラス内でいじめが起こっている可能性も考える必要があります。ODの生徒がいじめにあう確率は高く、また学級崩壊などでクラスの雰囲気が元々悪いような場合は注意が必要です。

社会不安障害、人間関係上の問題、いじめによる心理的ストレスなどが、ODに併存しているような場合には、重症化して治るのにかなりの時間がかかることが予想されます。

◆不登校支援ブログ:起立性調節障害と不登校①~⑨

ODは「怠けではない」という知識の共有

前のブログでも述べましたが、ODは重症であったとしても適切な治療を継続的に受けることで、中学時代に発症していたとしても高2~3年時には社会復帰が可能になる病気です。つまり、ちゃんと治療を受ければ、確実に社会復帰に結びつく病気であるということです。

しかし、学校関係者の無理解により放置され、担任教諭によって「怠け」や「サボり」であるとレッテルを貼られてしまったり、クラス内でのいじめにあったりすることで、症状は悪化し、治療に時間がかかり、不登校・ひきこもりが長期化するような状態になりかねません。

また家族の理解が得られないために、無理にでも登校させるようにしたり、激しく叱責を繰り返すことで、不登校・ひきこもりを誘発・強化してしまう危険性もあります。

不登校に陥っているケースの中には、ODを中心に考え治療を進めていくことで、状態が改善することがあります。この際には、家庭内でのこの病気に関する知識・情報の共有だけではなく、学校関係者にもしっかりと情報を開示した上で理解を得て連携していくことが不可欠になってきます。

《参考文献》

・『起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応』(中央法規:田中英高 著)

・『起立性調節障害の子どもの日常生活サポートブック』(中央法規:田中英高 著)

◆不登校支援ブログ:起立性調節障害と不登校①~⑨

学校関係者・教師に求められること

ODの生徒と家族のしんどさを十分に汲み取り、寄り添いつつ、少しずつ一緒に歩んでゆくという姿勢が、学校関係者、特に担任教諭には求められます。このためにも、学校関係者、教師には、身体機能疾患としてのODの正確な知識が必要になりますし、小児科医からの医学的情報の提供を積極的に受ける必要があります。

不登校・ひきこもりの状態が長期化していくと、学校との関係が希薄になる一方で、親子関係、とりわけ母子関係が過剰に密接になっていく傾向があり、この母子の密着関係が家庭内暴力を生む結果にもなってきます。

学校関係者は、来なくなった生徒を放置するのではなく、生徒をあくまで見守る側としての視点を持つことが重要です。生徒が学校に復帰し、再び社会に戻っていけるように、生徒の関心を引き出したり、長所を評価したりする中で、生徒の自己肯定感を育んでいく必要があるでしょう。

ODの回復は、数ヶ月単位あるいは数年単位で、徐々に進んでいくものですので、学校の教師は、生徒や保護者の焦燥感を抑え、無理によくなろうとするのであはなく、確実に治していこうというスタンスで、働きかけていくことが大切です。

焦って、根性論や精神論に走ってしまうことは、厳に慎まねばなりません。

◆「起立性調節障害〔OD〕と不登校」①~⑨まとめはこちら

◆【東京】不登校対応の個別指導塾にしおぎ学院について

 

 

 

 

Facebookで更新情報をチェック!

関連記事