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不登校
2016/04/11

起立性調節障害〔OD〕と不登校⑨【睡眠覚醒リズムの形成】

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不登校支援ブログ

起立性調節障害〔OD〕の日常的な対応について

これまでブログでも述べてきたように、起立性調節障害〔OD〕は、数ヶ月単位、場合によっては数年単位での治療が必要になります。

したがって、回復は一朝一夕には進まず、生徒の家族は焦らずじっくりと見守らなければなりません。

ODを発症している生徒や家族は、その症状の特性をしっかりと理解して、症状とうまく付き合っていけるように、日常生活を送っていくことが大切になります。

ODの日常生活上の対応で、最も重要なのは睡眠覚醒リズムの形成です。

《参考文献》

『小児科臨床ピクシス⑬ 起立性調節障害』(中山書店:五十嵐隆 総編集・田中英高 専門編集)

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朝、日光を浴びることはとても大切です

早寝早起きは重要なことですが、ODの生徒は朝起き上がることが容易ではありません。

このための工夫として、朝起き上がることができなくてもカーテンを開けて日差しを浴びるようにしてほしいと思います。天候に恵まれ、気候も温暖な日には、カーテンを開けて日差しを入れるだけではなく、窓も開けて外気を入れるようにしてください。本人ができない場合は、家族の協力が必要です。

無理に起こそうとするのではなく、睡眠覚醒のリズムを形成するのが目的ですので、朝になったら部屋を明るくする、日光を浴びる、という生活習慣は、仮に本人が寝ていたとしても毎日続けてほしいと思います。

またODの生徒は、テレビの深夜番組を見続ける傾向があります。もし、深夜番組を見る場合は録画をして日中に見るように習慣付けてください。

深夜にテレビを見続けることにより、目が冴えてさらに入眠時間が遅くなっている可能性がありますので、場合によっては夜11時以降にテレビを見ることを禁止した方がいいかもしれません。

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水分と塩分を十分に摂るようにする

起立性調節障害〔OD〕では、起立時に静脈血が下方移動した結果、静脈還流量の低下により心拍出量の低下が起こります。一方で、水分や塩分の摂取量の低下によっても循環血漿流量の低下を招き、心拍出量の低下が起こります。

ODを発症している生徒は水分・塩分の摂取が少ない傾向があるようです。水分摂取量が少ないと、循環血漿流量の低下を招き、低血圧を起こしますので、十分な血圧を維持するためには、1日1.5~2リットルの水分摂取を目標にしてください。

また塩分は水分を体内に保持する働きがあるため、塩分摂取は血圧の低下を防ぐために適度に補給する必要があります。

厚生労働省の勧告では、塩分では健常者で1日10グラム以内、高血圧者では1日5~7グラムまでとなっています。

したがって過剰な摂取はよくありませんが、もし不足気味であるようなら健常者と同等の摂取量である1日10グラム以内の塩分を摂ることを心掛けてください。

日中に外で過ごして身体を動かす

午前中は容易に起き上がることすらできないにせよ、午後からは無理をしない範囲で、できるだけ外出をして身体を動かすようにしてください。

最初は短時間で、自信がついてくれば外出時間を少しずつ延長して、日中に外で動き回る習慣をつけていくことが大切です。犬の散歩をする場合は、夜ではなく日中にするのがいいと思います。

起立耐性にとって重力に逆らっての身体運動は非常に重要な意味を持ちます。

不登校だからと言って、自宅・自室にひきもりがちになると起立耐性はどんどん低下していきます。

ただし気温が高く、多量に発汗するとODの症状が悪化することがありますので、もし散歩に出るときには水分と塩分を補給できるように準備して出掛けるようにしてください。

◆不登校支援ブログ:起立性調節障害と不登校①~⑨

いきなり立ち上がらないよう注意しましょう

また気分が悪くなったら、帰宅するかベンチに座る、横になるなどの対応をとるようにして、すぐに対応できる場所に出掛けるようにしてください。

そして、ベンチで休憩して立ち上がる際には、いきなり立ち上がることは避けてください。

なるべくゆっくりと(できれば30秒以上かけて)前傾姿勢で立ち上がることにより、立ちくらみを軽減することができます。特に体調が優れない場合は、頭を心臓の高さにした状態で立ち上がってください。

立ち上がってから歩き出す際には、そのまま腰をかがめて頭を下げたまましばらく歩き、歩きながらゆっくりと腰を伸ばして頭を上げるようにしてください。

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起立性調節障害〔OD〕対応のための参考文献について

ODの日常的な対応の仕方についての参考文献を下記に挙げておきますので、是非参考にしてください。

①『起立性調節障害・朝起きられない子どものために』(大国真彦著,芽ばえ社)

②『うちの子が「朝起きられない」にはワケがある』(森下克也著,メディカルトリビューン)

③『起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応』(田中英高著,中央法規)

④『起立性調節障害の子どもの日常生活サポートブック』(田中英高著,中央法規)

①はODの概念・生態病理・症状・診断・治療のほか、合併症などについても非常に分かりやすく説明されています。②は、副題が「親子で治す起立性調節障害」となっており、ODに苦しむ生徒本人、そして本人の家族も一緒に知識を共有できるような形で書かれています。

③は、家庭での日常的な対応のほか教育現場で求められるODの理解についても言及されています。そして④は、③と同じ著者の手になるものですが、ODの中学生の高校進路選択、さらに将来の就職・就労・対人関係などの問題についても掘り下げて述べられています。

是非ともご一読いただき、ODに対する理解を深めていただければと思います。

◆【にしおぎ学院:不登校支援ブログ】起立性調節障害〔OD〕と不登校①~⑨まとめ

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