不登校と社会的ひきこもりの連続性について
管理者用
毎年10万人以上の小中学生が不登校に
理由なしに年間30日以上欠席した児童生徒の、総人数に占める割合は、横ばい傾向にあるようです。児童生徒の総人数は、平成13年度を境に減少していますが、不登校の児童生徒の占める割合にはあまり変化が見られません。
文部科学省の調査によると、毎年10万人以上の小中学生が不登校に陥っています。
わが国は依然として少子化傾向にあるため、小中学生の人数は減少していますが、不登校の占める割合自体はあまり変わりません。また、ひきこもりの年齢分布では、20歳代が多くなっています。
不登校は、長期的なスパンで考えるべき問題になっているといえます。
ひきこもりの高齢化について
厚生労働省『「社会的ひきこもり」に関する相談・援助状況実態調査報告(ガイドライン公開版)』では、就学・就労をせず、自宅中心の生活が6ヶ月以上続いている人で、疾患がなく、家族以外の人と親密な関係を維持していない人を、「ひきこもり」と規定しています。
同調査によれば、ひきこもりの年齢分布は、13~15歳が5%弱、16~18歳が10%弱、19歳~24歳が30%弱、となっており、19歳~24歳がひきこもり全体の3割近くを占めています。
また、25~29歳が20%強、30~34歳が15%強となっており、25~34歳のひきこもり全体に占める割合が3割を超える状況となっています。ひきこもりの高齢化は今後も大きな社会問題に発展していく可能性があるといえます。
ひきこもりの男女比は、およそ8:2で、男性の方が圧倒的に多いとされています。
ひきこもりの約3割が不登校経験者
不登校が長期間続くと、その一部はひきこもりに移行するといわれています。さらに、就学も就労もしない若者は「ニート」と呼ばれています。
就学や進学に対してだけではなく、就業や仕事に対しても強い不安を抱くようになり、やがて社会全体、世の中全体にも激しい不安や恐怖を抱くようになり、自宅そして自室から外へ出られなくなってしまうのです。
厚生労働省『「社会的ひきこもり」に関する相談・援助状況実態調査報告』によれば、ひきこもりのうち、小中学時代に不登校を経験した人は約3割とされています。
同調査によれば、ひきこもりの人の不登校経験の有無は、小学校・中学校いずれかで経験ありが33.5%、小学校・中学校・高校・大学のいずれかで経験ありが61.4%となっています。
社会的ひきこもりに陥っている人の3人に1人が、小中学校時代に不登校を経験しているということになります。
不登校と社会的ひきこもりの連続性
小中学校のときに不登校に陥り、長期間の不登校が継続してしまった場合、単に学校に行けないというだけではなく、社会との接点を失い、社会的ひきこもりへと発展していく恐れがあります。
①さまざまな理由で学校に行けなくなる(大型連休明け、夏休み明けなど長期の休日明けに不登校が始まりやすい)
②不登校になって自宅・自室にひきこもりがちになり、その状態が長期化する
③学校生活や友人関係から疎遠になることで、社会との接点がなくなる
④客観的に自己像を形成できなくなり、理想と現実のギャップが拡大する⇒学校生活や人間関係への拒絶感が強くなる。
⑤自分の将来像を持つことができず社会・世の中への恐怖感が生じるようになり、社会的ひきこもりが常態化してしまう。
不登校が悪化して社会的ひきこもりが固定化しているような場合、自力での社会復帰は不可能に近い状態になります。社会復帰を目指すには、さまざまな支援が必要になります。
ひきこもりとニートについて
厚生労働省『平成17年青少年の就労に関する研究報告書』において「高校や大学に通学しておらず、独身であり、ふだん収入になる仕事をしていない15歳以上35歳未満の個人(予備校や専門学校などに通学しているものを除く)」とあり、職に就いていなくとも、就職を希望していたり、求職活動をしている人も除かれます。
この定義がわが国におけるニートの定義であると考えられます。
社会的ひきこもりは、半年以上、自宅にひきこもって社会参加をしていない状態のことで、社会生活の再開が困難になって支援を必要とする状態ですので、ニートとは定義が異なります。
定義が異なるとはいえ、ニートの人の中には、社会的ひきこもりの問題を抱えている人が含まれている可能性が高いので、この点には留意するべきでしょう。
小中学校時代の不登校が長引いて社会との接点や社会復帰のきっかけを逸してしまった場合には、社会的ひきこもりの常態化によってニートの状態に陥る可能性も十分にあり得るということです。そして、ニートと社会的ひきこもりの併存は、高齢化も含めてきわめてハイリスクな状況をもたらしかねません。
にしおぎ学院は不登校対応専門の個別指導塾です
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・中学のときに不登校やひきこもりを経験され、通信制高校やチャレンジスクールに進学された、高校生(既卒生)
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にしおぎ学院では、不登校・ひきこもり経験ある中学生、高校生、高校既卒生への個別対応に万全を期すため、1部屋1名の個室による完全個別指導を行っています。
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