不登校・ひきこもりとネット依存④
管理者用
ネット依存による精神への悪影響
前回までの記事では、ネット依存により不登校やひきこもりに発展する可能性について述べました。また、不登校やひきこもりの状態が長期化してネット依存が悪化し、それによって睡眠不足、栄養不足、運動不足になり、成長期の発育にも深刻な影響を及ぼすことにも言及してきました。
学校から帰宅してから宿題や自宅学習は一切丸投げして、翌朝までネットに熱中し、仮眠を取って登校しても学校では当然起きていられません。学業よりもネットを優先する生活が続くことで、不登校へ発展していくわけです。極度の学業不振、不登校、ひきこもり、留年、中退など、就学上の不適応を考える上で、ネット依存の問題を看過できなくなっているのが現状だと言えます。
今回の記事では、ネット依存が精神に及ぼす悪影響について触れてみたいと思います。ネットゲームにはまると、ゲームをプレイしている最中には興奮して多幸感を味わうことができますが、やめた途端に攻撃性を増してキレやすくなり、暴力的になってしまうこともあります。特に、親に注意されて強制的にゲームの中断を余儀なくされたような場合に、怒鳴り散らしたりするだけでなく家庭内暴力に発展することがあります。
ゲーム依存により精神疾患に近い状態になることも
その一方で、長時間のネットゲームの結果、感情を喪失して、無気力、無表情、無感動になったり、急激に気分が落ち込んでふさいでいくような抑うつ感情が生じることもあります。ネットゲームの勝敗にこだわるあまり、負けて激しい自己否定感情や自己嫌悪感を抱くようになり、この結果、激しい不安感や孤独感などに苛まれてしまうことも珍しくありません。
抑うつ感情が強くなった結果、自傷行為に及ぶことがあるほか、連日に渡る疲労の蓄積から幻聴や幻視などの幻覚が生じることもあり、こうした場合は非常に危険です。
ネット依存は本人だけでなく家族関係をも破壊しかねない
ネット依存が常態化すると、攻撃性や暴力性に支配される一方で、その対極にある自己否定感情や自己嫌悪感、抑うつ感情などによっても覆われることになり、きわめて不安定な精神状態に陥ってしまう可能性が高いと言えます。
家庭内での団欒もなくなり、家の中は殺伐とした雰囲気に包まれていきます。特に家庭内暴力が常態化してしまっているような場合では、家族は、本人を腫れ物でも触るように扱うようになり、常にぴりぴりした緊張感の中で過ごすことになります。家族が本人に注意すると怒鳴り散らしたり暴れたりするので、結局、誰も何も言わなくなり、ネット依存から抜け出す契機は次第に失われていくことになります。
ネット依存により不登校やひきこもりになってから長期化している場合には、当然、外出も全くせず、リアルの友人もいなくなります。つまり、外部からの刺激から完全に遮断された状態になり、ネット空間のみが自らの居場所となり、自己承認の欲求を満たす唯一の場所となります。
ネット依存は、健康を蝕み、成長期の発育を阻害すると同時に、このように精神を荒廃させていくわけですが、言うまでもなく当人だけでなくその周囲の家族にまで甚大な悪影響を及ぼしていく恐れがあるということを強調しておきたいと思います。
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