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不登校
2016/04/05

起立性調節障害〔OD〕と不登校・ひきこもり⑤【ODからの高校進学】

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不登校支援ブログ

起立性調節障害〔OD〕からの高校進学について

中学3年生になっても起立性調節障害〔OD〕の症状が改善しない、あるいは中3になって発症したという場合、問題になるのは言うまでもなく、中学卒業後の進路選択です。ODの中学生にとって、一番問題となってくるのは出席日数です。

ODを発症すると、春から夏にかけて気温が上昇してくると症状が悪化します。暑さが和らいでくると、症状が緩和して体調が回復して遅刻・欠席は減りますが、春夏(中学の1学期あるいは前期)の期間の学習の遅れは大きく、秋以降にこの遅れを取り戻すことは並大抵のことではありません。

暑さが和らいで症状が多少は改善したとしても、1学期(前期)の出席日数が大幅に不足している場合、進路選択には言うまでもなく支障を来たすことになってきます。

生徒本人や保護者が全日制高校を希望したとしても、出席日数の問題で断念を余儀なくされ、定時制(チャレンジスクール含む)や通信制の高校を選択せざるを得なくなることは珍しいことではありません。

《参考文献》

・『起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応』(中央法規:田中英高 著)

・『起立性調節障害の子どもの日常生活サポートブック』(中央法規:田中英高 著)

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高校生の不登校・中退について

高校生の不登校数は、約55,000人で推移しており、これは60人に1人という割合になっています(文科省「平成22年度 児童生徒問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果)。文科省の同調査によれば、全日制で1.2パーセント、定時制で14.5パーセントとなっています。

また文科省の同調査によれば、高校中途退学者数も約55,000人となっており、中退率は全日制普通科で1.1パーセント、定時制で11.3パーセントとなっています。

不登校・中退いずれの割合も、定時制が全日制を大きく上回っています。

不登校・中退の原因が起立性調節障害〔OD〕なのかどうかはもちろん定かではありません。しかし、不登校の原因の3~4割が起立性障害〔OD〕であり、不登校の生徒で身体症状が強く、長期に渡って持続するような生徒の場合は、その約6割が起立性調節障害であると考えられています。

ODの重症度は、軽症・中等症・重症の3つのグレードで診断されます。軽症で「心身症としてのOD」を発症していない場合は、通学にほとんど支障を来たすことはありませんが、重症の場合は、週1回通学するのがやっとなのです。

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「通学できるかどうか」を考慮した進路選択が必要

高校進路選択においては、ODの重症度を考慮したスタンスが必要になります。ODの重症度に応じて、高校進学後に許容できる通学頻度・学校生活の負荷などについて、予め考慮した上で進路選択を行わなければ、高校に入学したはいいものの、その後が続かなくなってしまいます。

高校は、中学までのような義務教育ではありません。中学は、出席日数が不足しているから進級・卒業できないなどということはありませんし、留年・中退もありません。しかし、高校は中学までとは根本的に異なるのです。

高校では、出席日数が不足すれば進級・卒業ができず、したがって留年・中退もあり得るということです。中学のように入学できれば卒業もできるという仕組みにはなっていないわけですが、私たちの塾での進路相談においても、生徒や保護者の方々にはこの点をかなり強調させていただいています。

しかし、生徒や保護者の方の中から、「高校に入ったらちゃんと通えるようになる」とか「高校に入ったら心を入れ替えさせて真面目に通学させる」といったご返答をいただくことがしばしばあります。

ODび生徒の場合、入学後の通学頻度・学校生活での負荷については、進路決定の際には学力の問題以上に慎重にご検討されることをお願いしたいと思っています。つまり「心を入れ替える」云々の問題では済まされなくなるということを、必ず念頭に置いていただきたいということです。

次に、三部・四部制をとる東京都立の定時制高校について参考までにご紹介しておきます。

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三部・四部制をとる単位制の定時制高校について

三部制をとる単位制の定時制高校としては、一橋、浅草、荻窪、八王子拓真、砂川、六本木、大江戸、世田谷泉、稔ヶ丘、桐ヶ丘があります。授業時間帯の一例としては下記のような形になっています(時間帯は高校によって多少異なります)。

1部:午前8時50分~午後0時30分

2部:午後1時15分~午後4時55分

3部:午後5時20分~午後9時05分

四部制をとる単位制の定時制高校は、新宿山吹高校のみです。

1部(普通科):午前8時40分~午後0時20分

2部(普通科・情報科):午前10時40分~午後2時50分

3部(普通科):午後1時10分~午後4時50分

4部(普通科・情報科):午後5時25分~午後9時10分

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定時制の中途退学率は1割超と非常に高い

先程から触れているように、定時制高校の中退率は11パーセントを超えており、およそ10人に1人以上の割合で中退していることになります。

中学時代にODを発症して、昼夜逆転した夜型の生活が常態化してしまっているような生徒の場合、授業時間帯などには特に配慮をして高校を選ぶ必要があります。

三部・四部制の定時制高校の場合、午前や午後の時間帯の進学率が高いという傾向があるようですが、そうした相対的な進学実績だけで、無理に一部を第一志望にすることについては、ODの生徒の場合は特に慎重にしたほうがいいと思います。

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通信制高校に入学しても卒業できないことがあります

また通信制高校でも、学習センター・サポート校などが週5日制になっている高校の場合、午前中に時間割を組んでいるところが多いという印象があります。

私たちの塾でも、中3生の進路指導に際しては、ODで昼夜逆転して不登校が長期化しているような生徒に対しては、授業時間帯や通学頻度の問題を、進学実績以上に注意していただくよう、ご提案させていただいています。

高校に進学しても、結局、通学が継続できず、1年間に1単位も取得できなくなり留年・中退してしまう高校生もいるのです。

ある程度の長期的なスパンで生活リズムを整え、少しずつ基礎学力を身につけていくというスタンスを持つことが必要なのです。

高校に入学して環境が変われば、いきなりすべてが改善するという考え方は、逆に状態を悪化させる危険性もあるので、十分な注意が必要です。

◆「起立性調節障害〔OD〕と不登校」①~⑨まとめはこちら

◆【東京】不登校対応の個別指導塾にしおぎ学院について

 

 

 

 

 

 

 

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