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不登校
2016/04/08

起立性調節障害〔OD〕と不登校・ひきこもり⑦【ODとゲーム依存】

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不登校支援ブログ

ネット・ゲーム・スマホ依存と起立性調節障害〔OD〕

起立性調節障害〔OD〕の中学・高校生の中には、自宅にひきこもり状態になり、スマホやパソコンでネットゲームなどにのめりこんでいる生徒も多いようです。

不登校とネット・ゲーム依存については、近年、きわめて密接な関係があると指摘されていますが、起立性調節障害〔OD〕の生徒が昼夜逆転して夜型の生活になっていく中で、ネット依存やゲーム依存、スマホ依存に陥っていくことは容易に想像できます。

起立性調節障害〔OD〕は、朝起きの悪さが最大の特徴で、重症の場合は正午前になっても眠り続けることもあり、無理に起こすと頭痛や腹痛を起こし、体調が悪くなります。しかし午後になると元気になり体調が回復してきます。

ODでは、夜になっても体が休息状態にならず、興奮状態が続くため、ゲームに没頭して就寝時間になっても眠くなりません。布団に入ってもスマホをいじり続けて、なかなか寝付けず、入眠時刻がどんどん遅くなり、気がつけば明け方になっています。

この結果、昼夜逆転して完全な夜型生活が習慣化していくという、悪循環に陥ることになるのです。

《参考文献》

・『起立性調節障害の診かた』(中外医学社:森下克也 著)

・『ネット依存症のことがよくわかる本』(講談社:樋口進 監修)

・『ネット依存・ゲーム依存がよくわかる本』(講談社:樋口進 監修)

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ネット依存と起立性調節障害〔OD〕の好発年齢

ネット依存症は、潜在的には男女比が同程度と推測されていますが、実際に医療機関を受診するのは中高生の男子に多いようです。さらに、ネット依存症は中高生だけでなく小学生にまで広がっているとも言われており、これはインターネットの急速な普及により拡大の一途を辿っています。つまり、ネット依存の低年齢化が急激に進行しているのです。

現在、一般家庭のパソコンでインターネットに接続していないなどと言うことはまず考えられませんし、たとえ小学生であっても比較的簡単にネットを使用できる環境になっていることは(いい悪いは別にして)否定することはできません。

また起立性調節障害〔OD〕の好発年齢は、10~16歳とされており、軽症例を含めると小学生の約5パーセント、中学生の約10パーセントとなっています。中学生全体の約1割がODに発症していることを考えれば、ODを発症している中学生の就寝・入眠が後退していくことと並行して、ネット依存・ゲーム依存に陥っていくことがあったとしても何ら不思議なことではありません。

私たちの塾においても、起立性調節障害〔OD〕のために不登校になっている中学生の場合、明け方までネット・ゲームにのめり込んでいるという生徒は決して珍しくありません。

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「居場所」と「承認」をゲームに求める

ネット利用の状況の内訳を見ると、動画・画像サイト、そしてゲームサイトがトップを占めており、これらのサイト利用をきっかけにネット依存になり、不登校・ひきこもりなどの状態に陥って、保護者の方が専門の医療機関を探すケースが増えているようです。

ここでは特に「多人数参加型のネットゲーム」に焦点を当てておきたいと思います。このゲームは、深夜11時~2時ごろが最も白熱する時間帯であると言われています。このゲームに参加することで頭が冴えて眠れなくなり、身体は疲れているのにもかかわらず、かりに布団に入って横になったとしても、興奮して明け方4時ごろまで眠りにつくことができなくなります。

このため午前中に起床することも容易ではなくなりますし、起床できたとしてもそのあと起きていられることもできなくなり、昼夜逆転していきます。この結果として、不登校にならざるを得なくというわけですが、こうしたケースは私たちの塾の中学・高校生たちにも決して珍しいことではありませんし、年々増加の一途を辿っているのです。

ゲーム依存の中でも、とりわけこの「多人数参加型」のネットゲームに関しては、昼夜逆転を引き起こしやすく、注意をする必要があると言えます。

居場所と承認をネットゲームにおけるバーチャルの中で求めることが常態化し、やがてそこから抜け出しにくくなっていくとも考えられていますし、リアルな人間関係では容易に手に入れられない高揚感や達成感も魅力の一つだと言われています。

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起立性調節障害の日内リズムとネット・ゲーム依存

起立性調節障害〔OD〕の日内リズムでは、午前中は交感神経の働きが優れず、血圧も上がらないため、脳血流が悪くなります。体を目覚めさせる機能が低下しているため、午前中は体が休息状態で、動かすことができません。

しかし午後から夕方にかけて次第に元気になり、夜に向けて交感神経が活発化していきます。ODの生徒は、夕方から夜にかけて交感神経の活動がピークに向かうことになります。

夜になると午前中とは逆に、交感神経の活動が活発化していくため、体が活動状態になっていきます。この場合、深夜になっても活動状態が継続するため、寝付きが悪くなる一方で、就寝時間が後退していきます。

前段でも触れた、ネット・ゲームが白熱する時間帯と、この起立性調節障害〔OD〕の日内リズム(概日リズム)はほぼ重なっており、ODが重症化して不登校・ひきこもりに陥っている生徒の場合、ネット・ゲーム依存を併発する危険性が高いと言えます。

《参考文献》

・『起立性調節障害がよくわかる本 朝起きられない子どもの病気』(講談社:田中英高 監修)

・『小児科臨床ピクシス⑬ 起立性調節障害』(中山書店:五十嵐隆 総編集・田中英高 専門編集)

・『子どもの心の診療シリーズ3 子どもの身体表現性障害と摂食障害』(中山書店:宮本信也/生田憲正 責任編集)

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孤独感を満たすためにネット・ゲームにのめり込む

ODのために昼夜逆転して午前中に睡眠を取り、不登校・ひきこもりになってしまった状態では、リアルな人間関係の中で、自らの居場所や承認を得ることがほぼ不可能な状態になっていきます。

OD発症後の不登校・ひきこもりが長期化していくと、遅く寝て遅く起きるという生活が習慣化していきます。こうした生活態度に対して、激しい自己嫌悪感・自己否定感情を抱くようになったとしても何ら不思議はありません。

やがて、知っている人の目が気になり始めて不安や恐怖の感情を抱くようになり、学校に通学するということ以外の、近所へのちょっとした外出すらできなくなり、自宅にひきこもるようになります。

こうした中で、孤立感を強めていくことになり、結局は、ネットゲームの中で自らの居場所を仮想し、バーチャルな空間で自らの承認欲求を満たさざるを得なくなります。

《参考文献》

・『ネット依存から子どもを守る本』(大月書店:キム・ティップ・フランク 著・上田勢子 訳)

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ODの生徒をネット・ゲーム依存にしないために

一度こうした状況にはまってしまうと、本人や家族が想像している以上に深みにはまり、抜け出しにくくなってしまいます。

起立性調節障害〔OD〕の生徒が、不登校・ひきこもりの結果、ネット依存、とりわけネットゲーム依存になってしまうと、非常に厄介なことになります。

ネットやスマホの問題については、決して軽い問題として考えない方がいいと思いますし、事態が長引くと、不登校・ひきこもりが固定化し、将来的にはニートになるリスクも避けられなくなってしまいます。

不登校・ひきこもりによる孤独感から現実逃避するために、ネット・ゲームの娯楽性に埋没し、リアルな人間関係の中ではなくバーチャルな空間で他者からの承認欲求を満たしていくというやり方は、健全なあり方であるとは到底いえませんし、決して正しいことではありません。

こうした状況が常態化していくことで、社会性の獲得にも支障をきたすことになりかねませんし、不登校・ひきこもりが長期化することで、社会復帰(就学・就職)が困難になっていく危険性もあるでしょう。

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頭ごなしに全否定したり精神論を振りかざさない

保護者の方は、全否定してこれらをすべて禁止してしまうのではなく、一定の理解は示しつつも、1日の使用時間を2~3時間以内に設定し、このルールを厳守させるように習慣化していくべきだと思います。

不登校・ひきこもりの生徒に接する際に、受容・共感というスタンスをよく耳にします。しかしここで重要なことは、受容・共感というスタンスが、決してその生徒を甘やかしたり、放任にしたりしていいということではないということなのです。

起立性調節障害は、適切な治療を受けることで、重症例でも高2~3年生の頃になれば社会復帰が十分に可能であると言われています。この病気の治療期間中に、ネット依存やゲーム依存、スマホ依存などに絶対にならないよう、家庭内でのルールを決めて遵守させるということは、本人の将来のためにとても大切なことなのです。

精神論や一般論を子どもに押し付けたり、頭ごなしに全否定したりするのではなく、緩やかなルールを決めて守らせていくという長期的なスタンスと、ある程度の寛容さが周囲の大人たちには求められてきます。

《参考文献》

・『子どものネット依存 小学生からの予防と対策』(かもがわ出版:遠藤美季 著)

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