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不登校
2016/11/26

【不登校・ひきこもり】年末年始に高まる不安と焦りについて

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不登校支援ブログ

不登校生の不安は年末年始、ピークに達します

不登校経験のある通信制・単位制高校の高校生の中には、年の瀬が近づいてくるにしたがって、切迫感・焦燥感が急激に高まってきて、それらの感情が不安や恐怖へと変わってくる生徒が増えてきます。特に高2・3年生に多いように感じます。

年末年始が近づいてくるこの時期には、それまでの長期間の学習ブランクを何とかして短期間で取り返そうとして、かなり負荷のかかりそうな短期間での詰め込み学習や、塾・予備校の掛け持ちを始める高校生も出てきやすい言えます。

しかし、本当にそれほど焦る必要があるのでしょうか。そして、短期間での詰め込み学習や、塾・予備校の掛け持ちなどは、本当に効果があると言えるのでしょうか。

今回のブログでは、中学時代に不登校・ひきこもりで長期間のブランクを短期間の「詰め込み」で取り戻そうとして、結果的に燃え尽きてしまうことの危険性について触れたいと思います。

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選択と集中で、労力と時間のロスを最低限に

不登校・ひきこもりで長期の学習ブランクがある場合、そのブランクを短期間で一気に取り戻そうとすると、結構大変な負荷がかかることになり、極端な詰め込み学習によってあっという間に燃え尽きて、抑うつ状態に陥ってしまう危険性があるので、注意が必要です。

高校受験の場合、たとえば都立新宿山吹高校や私立高校の入試科目は英語・数学・国語の3教科です。英語と数学が両方あることで負担に感じる受験生もいると思います。

大学受験の際には、たとえば私立文系であれば英・国・社の文系3教科ですが、数学が苦手な人は社会科で受験できますし、大学によっては、一般入試でも1~2教科で受験できるところも増えてきています。

つまり、高校進学や大学進学という目的に限っていえば、それほど手広く勉強する必要はなく、むしろ「選択と集中」というスタンスを徹底させることで、時間と労力のロスを最低限に抑えることが可能になり、ストレスなく学び直しや受験勉強に取り組むことができるということです。

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定時制や通信制でも中学時代の学習の遅れは取り戻せる

中学時代の大半を不登校の状態で過ごしてしまった生徒がよく口にするのは、「ろくに中学も通っていないのに、大学入試なんか受けられるだろうか」という言葉です。

しかし、上述したように、少なくとも私立文系に限って言えば、2~3教科に絞れば決して難しいことではなく、とくに通信制高校や定時制高校、チャレンジスクールなどに通っている生徒にとっては、高校での拘束も少ないこともあり、全日制の高校生に比べれば時間的な余裕はかなりあります。

また、「中学時代に古文や漢文に全く手をつけていないが、大丈夫?」と言う声もよく耳にします。しかし、これも心配はありませんし、高校入学後に古典の勉強を始めることは、不登校に限らず普通のことなのです。さらに言えば、近年は現代文のみ、あるいは現代文と古文のみで受験できる大学も増えていますし、受験の際には必ずしも漢文が必須であるというわけではなくなっているのです。

社会科は、受験時の負担の軽い公民(現代社会または倫理・政経)を選択することをお勧めします。たとえば世界史の学習量は、単純に政経の3倍強と言われており、倫理と政経を併せたとしても、世界史の分量の方が多いのです。

英語は必須としても、国語は現代文と古文、社会は公民というふうに絞り込めば、思っているほどの負担にはなりませんし、さらに極論を言えば、英語・古文・公民に絞り込んで受験勉強をすれば、非常に効率的にこなすことができます。

高校3年間はあっという間ですし、ましてや中学時代に不登校経験があるというのであれば、なおさら「選択と集中」での学び直しと受験勉強に特化した方がいいでしょう。欲を出してあれやこれやに手を出していると、気持が焦るばかりで、結局何も手につかず3年間は過ぎてしまいます。

中学時代に不登校経験のある高校生が陥りがちな点ですが、とにかく無駄を省き効率よく学習を進めていけば、必ず大学受験には間に合います。大切なのは、量ではなく質であり、パフォーマンスであると言えます。

◆【定時制・通信制高校からの大学進学】にしおぎ学院:大学受験コース案内

焦りすぎて塾・予備校を掛け持ちすることはハイリスクです

先程来、述べているように、中学時代の学習ブランクが高校で取り戻せないということはありませんし、その際には、徹底して無駄を排除していくという「選択と集中」のスタンスが必須になってきます。

そしてここで注意しておきたいことは、いくら「選択と集中」で効率よく勉強をしたとしても、数年分のブランクを数ヶ月、あるいは数週間の詰め込みで取り戻そうななどと考えるのは、あまりに無理がある話なのではないかということなのです。

不登校経験者の生徒の中には、塾や予備校を掛け持ちしてまで、無理矢理に学習の遅れを取り戻そうとして、2~3ヶ月程度で燃え尽きてしまい、虚脱感と無力感を味わい、結局、その後何も手につかなくなってしまうという精神状態に陥ってしまう生徒が少なくありません。そして、このような生徒の場合、同じことを繰り返して、そのたびに挫折感を味わい、自己否定感情だけが強くなってしまい、抑うつ状態になってしまうこともけっして珍しくありません。

一日に塾・予備校を2箇所掛け持ちしたり、ひどい場合は時間帯ごとに3箇所の塾や予備校するという通信制高校の生徒を見たことがありますが、こうしたハードスケジュールが永続きしたためしはありません。

そもそも、中学時代に不登校で学習習慣から遠ざかっている上に、終日、授業を受けたり勉強をしたりするという体力もかなり落ちているのです。集中力も体力も持たずに、短期間でダウンして丸投げしてしまったとしても、それは無理もありませんし、そのこと自体で自責の念に駆られることはありません。

そして何より、不登校やひきもりの経験者は、体力面だけでなくメンタル面も弱くなっていることに注意する必要があります。挫折したり失敗したりした際の、自分が受ける精神的ダメージについても、しっかりと認識しておく必要があるのではないでしょうか。これはとても大事なことです。受験に対するストレスの耐性が非常に弱くなっている、あるいはなくなっているのだということをしっかり自覚すべきだと思います。

このように体力面でもメンタル面でも無理のある、ハードな学習計画を立てることにこそ問題があるわけで、そうした無理のある学習計画を遂行できなかったことに自分自身の能力に問題があるわけではないのです。

◆【不登校・ひきこもりからの学び直しの塾】にしおぎ学院TOPへ

週2コマからの無理のない受講をお勧めしています

にしおぎ学院では、塾や予備校の掛け持ちで、短期間で燃え尽きてしまったという、不登校経験の生徒や通信制・単位制高校の高校生の方々も受講されることがあります。

長期間の学習ブランクを一気に取り戻そうとするあまり、自分の許容量を考慮せずむちゃくちゃなスケジュールを立ててしまうと、大変なことになります。焦りがさらなる焦りを生み、不安がさらなる不安を生むという悪循環に陥ることで、急発進したかと思うと、あっという間に燃え尽きてしまうのです。そうした生徒を、これまでどれほど見てきたか分かりません。

こうした人たちには、まずは週2コマからの受講をお勧めし、本人のご様子を確認しながら1ヶ月ごとに徐々にコマ数を増やしていくという慎重な受講計画をご提案しています。

また、塾・予備校の掛け持ちで燃え尽きるという失敗を過去にされている人には、そうした負荷のかかりやすい状況を回避するように、ご説明させていただいています。同じような過ちを何度も繰り返していくうちに、ネガティブな感情だけに支配されるようになりかねないからです。

にしおぎ学院では、焦らせること、詰め込むこと、結果だけを短絡的に求めること、の3点に関しては、特に慎重になるよう、ご提案ご指導をさせていただいています。

性急に結果だけを追い求めて、短い期間に急激な負荷をかけてしまうと、身につくものも身につきません。また、あまりに手広くやろうとしても、結果的にはほとんど何も身につかずに終わってしまうのです。

【にしおぎ版】不登校対応のための10項目

中・長期計画で考えることが大切です

これまで、挫折体験を味わってきた多くの不登校経験者、通信制・単位制高校生たちを見てきましたが、こうした生徒の場合には、短期間での結果ではなく、学習におけるサスティナビリティ(持続可能性)の確立こそが必要なのです。

燃え尽きによる挫折感、無力感を味わうことが受験勉強の目的ではありません。燃え尽きて、丸投げにしてしまったのでは何の意味もないということなのです。

焦燥感に駆られるに任せて暴走するのではなく、1年~2年程度の長期的な目標で、じっくりと腰を据え、歩みを一歩ずつ確かめるように進めていくことが本当は求められているのです。

数年分のブランクを数ヶ月で一気に取り戻そうとする焦りは、かえって遠回りになるということ強調しておきたいと思います。

そして、年末年始の押し迫った中、一時的な感情の高まりで、耐えられないような負荷を一度にかけることは、意味を成さないどころか、その反動でむしろ大きなマイナスになってしまうのだということを、この際、しっかりとご理解ご認識いただきたいと思います。

自らの可能性を潰しかねないようなことをしてはなりません。

◆【東京】不登校対応の個別指導塾にしおぎ学院 大学受験コースのご案内

 

 

 

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