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不登校
2021/06/25

不登校から回復後の進路選択について

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不登校支援ブログ

★にしおぎ学院は不登校学習支援専門の個別指導塾です。不登校からの進路選択はくれぐれも無理のないよう気をつけましょう。進学や転学の際には、通信制高校やチャレンジスクールという選択肢もありますし、4年卒業というやり方もあります。

★目先のことではなく、長い目で将来のことを見据えて進路を考えてください。誤った進路選択の結果、不登校が再発して、ひきこもりの状態に戻ってしまったら元も子もありません。「急がば回れ」のスタンスを大切にしましょう。

不登校から回復と再発について

【目次】

1.不登校からの回復期には生活リズムを整えましょう

2.不登校の子どもの気分や気持ちには波があります

3.学校復帰・登校再開が最終ゴールではありません

4.通学再開に向けての準備は少しずつ

5.焦って復帰を早める非常に危険なことです

6.子どもの心身の状態に見合った進路選択を

7.目先のことにとらわれず長い目で先のことを考えましょう

8.進路選択は幅を持たせて緩やかに

9.学校説明会や個別相談会にも行ってみましょう

10.通学のシュミレーションをしておくことは大切です

11.学業の連続性・継続性を大事にしてください

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1.不登校からの回復期には生活リズムを整えましょう

これまでのブログでも述べてきたように、医療機関で適切な治療を受け、学校を2~3ヶ月程度休んで十分な休養を取ることで、抑うつなど急性期の強い症状が次第におさまってきます。

抑うつ症状が強い急性期では、不眠から夜更かしをしたり、時間帯に関係なく朝も昼も寝ていたりと、正常な生活リズムが乱れがちになります。しかし、急性期から回復期に入ってきたら、正常な生活リズムを少しずつ整えていくことが必要です。

昼夜逆転の生活は、抑うつや不安の悪化や再発を招く可能性があります。したがって、回復期には、夜は就寝して朝になったら起床してカーテンを開け、朝の光を浴びるようにしてください。そして日中はできるだけずっと日光を浴びるようにして、日内リズムを次第に整えていかねばなりません。

日内リズムが整ってくることで、自律神経やホルモンの調整機能なども正常に機能するようになり、その結果としてストレスも軽減されてくるのです。

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2.不登校の子どもの気分や気持ちには波があります

不登校・ひきこもりからの回復期になると、特に高校受験を控えているような中学3年生は少しずつ復調して元気を取り戻してくるので、それまでの学習ブランクを取り戻して、みんなに追いつこうと焦りが出てくるものです。しかし、前回のブログでも再三ご指摘したように、この時期の焦りは禁物です。

不登校・ひきこもりからの回復の仕方には波があることを正しく理解してください。さらにいえば感情の起伏もありますし、気分や気持ちにも波があるのが普通なのです。一進一退を繰り返しながらゆっくり進んでいくことを受け入れることが大切です。少しよくなったかと思えば、症状が出ることもありますが、その都度、落ち込んだり焦ったりすることがないようにしてください。

このような時期に、不安や焦りが出てきたら、ほんの少しだけでもいいので、ポジティブに物を考えてみるようにしてください。そして、「近所を散歩してみよう」など、意欲が湧いてきたら、小さなことから少しずつ試してみてるのが大事なことです。回復期には、家族と一緒に散歩に出掛けることも、気持ちを前向きするための一つの方法です。

いきなり大きな目標を立ててみたり、負荷のかかりそうな極端なノルマを自分に課すのは絶対にしないよう、くれぐれも気をつけましょう。それまでの学習の遅れを取り戻そうとして、いきなり何時間も勉強しようとしたりするのはもってのほかです。

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3.学校復帰・登校再開が最終ゴールではありません

不登校やひきこもりが長引き、学校を長期欠席している人にとっては、いつになったら学校に復帰できるのが、再び登校できるようになるのかが、とても気になるところだと思います。特に子どもが受験学年の親にとっては相当な焦りが出てくると思います。

しかし、これまでも繰り返し申し上げてきましように、子どもや親の気持ちばかりが先走りして、十分な回復を待たずに登校を再開してしまうと、再び症状が悪化して、ひきこもり生活に戻ってしまう危険性も高くなってきます。

中学や高校に在籍している生徒の場合、学校に復帰すること、登校を再開することが、ゴールになってしまっているケースがあります。もし、医師からの復帰の許可が出たとしても、実はそれがゴールではありません。

最終的な目標は、うつ病が再発することなく、学校生活・学業を、安定的に持続していけるかどうかということなのです。そのためには、学校への復帰後も、スクールカウンセラーなどにご相談しながら、あくまでも無理をせず慎重に経過を見ていくことが求められるのです。

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4.通学再開に向けての準備は少しずつ

不登校が始まった初期に出ていた抑うつなどの強い症状がおさまり、気分の変調が少なくなってきたら、復学、再登校を少しずつ考えていく時期になりますが、そのための準備は子どもの様子を見ながらを少しずつ進めていくことが大切です。

通学を再開するに際して心掛けることは、何をおいてもまずは体調を整えることです。長期間、学校を休んで療養を続けてきた人は、体力が大幅に低下している可能性があります。

先程来、触れていますように、日内リズムを整えて、昼夜逆転した夜型の生活リズムを修正し、1日3食の食事は決まった時刻に規則正しく食べるようにしていきます。

爪や髪を切って整え、男子の場合は髭を剃るなど、徐々に身だしなみを整えていくことも大切なことです。少しずつ外出に慣れていくことも重要です。近所の散歩、買い物など短時間の外出から始めて、徐々に外出時間・距離を延ばしていくようにしてください。

そして次第に自信がついてきたら電車やバスに短時間でも乗って体を慣らしていくようにしてください。大事なことは、いきなり何でもかんでもしてみようとするのではなく、できそうなことを一つずつ段階的にこなしていくことなのです。

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5.焦って復帰を早めるのは非常に危険なことです

下記のような症状がある場合は、復帰時期としては尚早であると言えますので、十二分にご留意いただきたいと思います。

①強い疲労感や体調不良がある

②不眠がしっかり改善できておらず、眠気を感じることがある

③外出する際に不安になることがある

④学校復帰・登校再開への強い焦燥感がある

⑤周囲(医師や家族)の助言・指示を冷静に受け止め聞き入れることができない

⑥集中して物事に取り組むことができない(長時間の授業に不安)

こうした症状がある場合は、もう少し学校を休んで様子を見るべきです。

特に、復帰への焦燥感が強いにも関わらず、物事に対する集中力がなくなっているような場合は、いきなり学校生活に復帰して、長時間の授業を連日受けることは大変なことだと思います。ましてや負荷のかかる受験勉強を始めることは非常に危険であると言わざるを得ません。

再発リスクを避けるためにも、後先省みず「見切り発車」や「急発進」をしないことが大切です。

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6.子どもの心身の状態に見合った進路選択を

中学校で長期欠席や不登校の子どもが、全日制の高校に毎日通学することは、体力的にも難しい場合があります。通信制高校や定時制高校、チャレンジスクールなど、無理なく通学できる高校もあるので、目先のことではなく将来を見据えた進路選択をすることが望まれます。

高校は、中学校よりも遠距離にあることが多く、通学で体力や気力を消耗しやすくなると言えます。これまで徒歩圏内の地元の公立中学に通っていたような場合は、毎日早朝に起床して満員電車に乗って毎日通学することを余儀なくされることになります。

遠距離通学を想定する場合は、通学時間帯と利用交通機関の混み具合についても、事前に把握しておく必要があります。つまり、「受かればよい」という考え方ではなく、「ちゃんと通えるかどうか」ということは重要になってくるのです。負荷のかかるような長時間の通学を続けて、うつ病が再発してしまうと元も子もありません。

そして、親の方としては「ちょっと頑張れば、全日制高校に通えるのではないか」と思いがちです。しかし、早計に判断せず、高校進学後に、子どもがもし通学できなかったときのダメージやリスクを考えて慎重に検討されたほうがいいでしょう。全日制高校にこだわらず、無理のない進路選択を模索することが重要です。

子どもの体力に見合った高校を選ぶことが望ましく、本人の希望する高校が特にないような場合は、体力に見合った、通信制高校の通学型(サポート校)や、新宿山吹高校定時制課程・通信制課程、そしてチャレンジスクールなどを選ぶことも検討したほうがいいでしょう。

【不登校からの高校進学】にしおぎ学院:高校受験コース案内

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7.目先のことにとらわれず長い目で先のことを考えましょう

 近年は、全日制高校にこだわらなくても、少なくとも東京などの都市部においては、実に多様な形態の高校が増えています。

単位制・通信制高校、そして通信制高校の通学型サポート校、4部制の都立新宿山吹高校定時制課程、3部制のチャレンジスクールなど、中学時代に長期欠席によるブランクのある生徒でも比較的に無理なく通学できる高校が増えてきています。

また高校生の場合も、通信制高校や新宿山吹高校、チャレンジスクールに転学して4年卒業でゆっくりと勉強に取り組むことができるのです。

中学生も高校生も、目先のことばかりにとらわれたり、同級生たちと自分を単純に比べたりして、いたずらに切迫感や焦燥感を抱く必要はありません。

◆【不登校 学習支援】にしおぎ学院:入塾までの流れ

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8.進路選択はできるだけ幅を持たせて緩やかに

こうした多様かつゆるやかな進路選択を考えることで、焦らずにじっくりと休養に専念することができるようになりますし、1~2年の遅れはそれほど大きな遠回りにはならないとお考えください。

たとえば現在中3生の人は目先の高校受験にとらわれるのではなく、あくまでも将来の大学受験までを視野に入れて、長期的なスパンで進路選択をすることも大切なことです。

高校受験で無理をするのではなく、大学入試までに間に合えばいいという、ゆったりとしたスタンスが必要です。見方、考え方を変えることで、精神的なゆとりも生まれてくるはずです。

不登校・ひきこもりの状態から少ずつ回復したばかりの状態で、いきなり短期間での詰め込みで受験勉強を行うことは、再発リスクを増大させますし、再びひきこもりへと戻ってしまうことは少なくありません。

そうした再発リスクを回避するためにも、進路選択にはある程度の余裕と長期的なスタンスが必要になってくるのです。

【にしおぎ版】不登校学習支援のあり方について10項目

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9.学校説明会や個別相談会にも行ってみましょう

不登校などの理由で、通信制高校や新宿山吹高校、そしてチャレンジスクールへの進学・転学をお考えの中学・高校生は増えています。コロナ禍以降は特に通信制高校の需要が急激に高まってきているようです。

もし体調が許せば、是非、実際に学校見学や個別相談会にもできるだけ足を運んでみましょう。たまに遠出をしてみることで気分転換にもなると思います。

学校見学や個別相談会では、通学距離や交通手段を実際に確認してみることが大切です。

実際に、自宅から高校まで行ってみて、毎日通学できそうか、あるいは週にどれぐらいの頻度(週1~3)であれば通学できそうかを、シュミレーションしてみることが必要なのです。

そして、通学時間や交通機関を利用してみて、どの程度の負荷かがかかるかを確認しておかねばなりません。

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10.通学のシュミレーションをしておくことは大切です

学校見学などの日は土曜日や祝祭日などに実施されることもあり、その場合は公共交通機関が比較的すいているはずです。

現実的に通学を想定して、平日の始業時刻に間に合う時間帯に交通機関の混み具合や、通学時における自分の体力的な負担、高校の普段の雰囲気、在学生の日常の様子などを把握してくことは非常に大切なことです。

自分にどれぐらいの負荷がかかるのか、自分はどれぐらいの負荷であれば許容できるのか、こうしたことを体験してみることで、高校に入った後の自分自身の状態をよりリアルにシュミレーションすることができるはずです。

パンフレットだけを見て、漠然としたイメージで何となく進路決定をしてしまうことがないよう、くれぐれも注意しましょう。

通信制高校の選び方については、不登校支援ブログで「不登校からの通信制高校の選び方のポイント・注意点」を詳しくまとめましたのでご参考にしていただければ幸いです。自分に合った学校を選んでいただきたいと思います。

◆【不登校 個別指導塾】にしおぎ学院について

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11.学業の連続性・継続性を大事にしてください

強調しておきますが、高校に入ること自体が目的なのではありません。そして楽に卒業単位を取得してさっさと卒業することが目的でもありません。短絡的な考えで学校選びをしてしまうと、その先が取り返しの付かないことになります。

そうではなくて、入学後に通学を続けることができ、学業に持続性を持たせることができ、無事に卒業できるかどうかということの方がはるかに重要なのです。もちろん、先程来ご指摘しているように無理に3年間で卒業する必要はありません。

過度のストレスや、通学による体力・気力の疲弊で、高校入学・転学後に不登校を再発して通学できなくなり、その後ひきこもりの状態が悪化して常態化してしまうようなことがあれば、何の意味もないのです。

その結果として、高校中退という厳しい現実が突きつけられることになります。高校は中学までの義務教育とは異なり、全員が進級・卒業できることを前提としているわけではないからです。

不登校生、通信制高校・チャレンジスクールの高校生の個別指導塾「にしおぎ学院」コース案内

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