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不登校
2016/03/29

起立性調節障害〔OD〕と不登校・ひきこもり③【ODの主症状とサブタイプ】

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不登校支援ブログ

不登校の3~4割が起立性調節障害〔OD〕

これまでのブログでも触れてきましたが、起立性調節障害〔OD〕は中学生の約1割に見られる頻度の高い病気です。

そして日常生活や学校生活に支障を来たす中等度以上の場合は、約半数が不登校を併存すると言われており、不登校全体の3割~4割がODを伴っているとも言われています。

不登校は、「学校に行きたくない」ということであるよりむしろ、身体的な症状を訴えることから始まることが多いようです。その症状は様々ではあるのですが、症状をODの症状に照らし合わせてみると該当する項目が多いと言えます。

不登校の初期に多い身体的症状は、以下のようなものが挙げられます。(「日本小児心身医学会編,2009」)

①症状の程度や場所が移動しやすい

②症状が多彩である

③訴えの割には重症感がない

④理学的所見と症状が合わない

⑤学校を休むと症状が緩和される

⑥昼から比較的元気で、夜はとくに調子がいい

⑦土日は元気である

上記のような、不登校の身体的症状の特徴は、これから述べる「心身症としてのOD」の特徴と似通っているものもあります。不登校の中には、ODを中心に検討することにより改善する場合もありますので、次に述べるように、ODの検査を必ず医療機関で受けることをお勧めいたします。

《参考文献》

・『子どもの心の診療シリーズ 子どもの心の処方箋ガイド』(中山書店:齊藤万比彦 総編集)

・『子どもの心の診療シリーズ1 子どもの心の診療入門』(中山書店:齊藤万比彦 総編集)

・『子どもの心の診療シリーズ3 子どもの身体表現性障害と摂食障害』(中山書店:宮本信也/生田憲正 専門編集)

・『起立性調節障害の診かた』(中外医学社:森下克也 著)

◆【不登校対応】にしおぎ学院TOPへ

ODの疑いがある場合は、必ず医療機関を受診してください

不登校の初期に身体的症状の訴えが繰り返され、ODの疑いがある場合は、そのまま放置せず必ず医療機関を受診して適切な問診・検査を受けるようお願いします。

問診の際には、医師に尋ねられたことについて正確に答えるようにしてください。親子で受診して、生徒が親と同伴では言いにくいような場合もありますので、その際にはODの症状は、時間帯や気温・気圧、季節・気候などの影響を受けますので、いつ、どのような症状が出るのかについては、詳しく説明してください。

また心理的なストレスがある場合には、これについても医師に詳しく説明してください。

医療機関で正しい診断を受け、医師から生徒本人や家族に対し、ODについての説明を受けて理解を促されるだけでも症状が改善し、再登校が可能になることもあります。こうした意味からも、医療機関を受診することは大切なことだと言えるでしょう。

◆不登校支援ブログ:起立性調節障害①~⑨一覧

ODの身体的症状について

これまでのブログ記事でも紹介してきましたが、ODの典型的な症状は次のようなものです。再度ご確認いただくために列挙しておきたいと思います。

・立ちくらみ、めまいを起こしやすい

・立っていると気分が悪くなりやすい

・入浴時、あるいは嫌なことを見聞きすると気持が悪くなる

・少し動くと動悸、息切れがする

・朝なかなか起きられず、午前中調子が悪い

・顔色が青白い

・食欲不振

・腹痛がある

・倦怠感がある、あるいは疲れやすい

・頭痛がある

(「起立性調節障害 Support Group推奨、科学的根拠に基づく新診断基準、2013年1月現在」)

《参考文献》

・『小児科臨床ピクシス⑬ 起立性調節障害』(中山書店:五十嵐隆 総編集・田中英高 専門編集)

◆【不登校・ひきこもりからの学び直し】にしおぎ学院について

ODのサブタイプについて

なおODは一様ではなく血圧低下や脈拍数の増加傾向により、以下の4つのサブタイプに分類できます。

①起立直後性低血圧

②遷延性起立性低血圧

③体位性頻脈症候群

④神経調節性性失神

ODのサブタイプは、検査で他の疾患でないことを確認後に、新起立試験で調べることになります。

新起立試験は横臥した状態から立ち上がったときの症状や血圧を調べますが、試験の測定値以外の情報として、起き上がったときの症状を詳しく覚えておき、試験後に医師にお話ください。

新起立試験の検査結果から、サブタイプを判定し、次の段階では重症度を判定します。ODはサブタイプと重症度の判定によって医師の治療法が決定されることになります。

軽症では、日常生活にほとんど支障を来たさない場合もありますが、重症の場合は、起立時の血圧低下が大きいため、数分以上の起立も困難になります。このようなケースでは、一日中、ずっと横になっている生徒もいます。

不登校に陥っている生徒の場合、家族の理解だけでなく、学校にも理解を求めることが非常に大切になってきます。そのためにも、とりわけ担任教諭には、ODの症状の特徴をしっかりと理解してもらうことが重要になってきます。

(養護教諭を除く)一般教員の約6割が、ODに対する知識を持たないという現状もありますので、ODに関する知識や情報を共有するような働きかけも必要です。

《参考文献》

・『起立性調節障害 朝起きられない子どものために』(芽ばえ社:大国真彦 著)

・『起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応』(中央法規:田中英高 著)

◆【不登校 個別対応】にしおぎ学院:入塾までの流れ

心身症としてのOD

検査によって、ODの身体的重症度を判定して、さらにその生徒の心理的社会的な状態も調べていく必要があります。

ODは機能性身体疾患の一種であると定義されていますが、心理的社会的なストレスによって症状が悪化することが知られています。このような場合、「心身症としてのOD」を考えておく必要があります。

したがって医療機関での問診の際には、ODの身体的症状を説明するとともに、心理的な状態もできるだけ詳しく伝えるようにしてください。また、場合によってはうつ病の可能性もありますので、学校や家庭での状況について、しっかりと説明することを心掛けてください。

心理的影響が考えられるのは以下のような項目です。(「日本小児心身医学会編,2009」)

①学校を休むと症状が軽減する

②身体症状が再発・再燃を繰り返す

③気にかかっていることを言われたりすると症状が悪化する

④1日のうちで身体症状の程度が変化する

⑤身体的訴えが2つ以上ある

⑥日によって身体症状が次から次へと変化する

①~⑥のうち4項目が該当する場合には、心理的社会的関与があると判定され「心身症としてのOD」として診断されることになります。

《参考文献》

・『起立性調節障害がよくわかる本』(講談社:田中英高 監修)

・『小児科臨床ピクシス⑮ 不登校・いじめ その背景とアドバイス』(中山書店:五十嵐隆 総編集・平岩幹男 専門編集)

起立性調節障害〔OD〕への正しい理解が必要です

先述したように、ODには4つのサブタイプがあり、身体症状が発生する場合のメカニズムがそれぞれ異なります。このため、心理的社会的なストレスによる反応も一様ではありません。

しかし、ほとんどの場合、心理的社会的なストレスによりODの症状が悪化すると言われています。

家族や学校の無理解のため、一方的に「怠け」や「サボり」というレッテルを貼られてしまったような場合、心理的なストレスは一気に増大することになりますし、周囲の大人たちへの激しい不信感により、ひどい場合は社会的ひきこもりへといたることもあるので、十分な配慮が必要です。

ODは心理的社会的な影響により症状が悪化する、「心身症としてのOD」という側面があることを知っておく必要がありますし、こうした意味においても、家庭や学校関係者の、ODに対する正しい理解が必要になってくると言えます。

前回のブログでも触れましたが、医療機関での治療だけでなく家庭と学校の連携がなければ、特に「心身症としてのOD」のための生活環境の調整(とりわけ学校生活の環境調整)は非常に難しいと言わざるを得ないのです。

《参考文献》

・『起立性調節障害の子どもの日常生活サポートブック』(中央法規:田中英高 著)

◆「起立性調節障害〔OD〕と不登校」①~⑨まとめはこちら

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