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不登校
2025/11/19

★通信制進学予定の中3生に必要な《学び直し・先取り》

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不登校支援ブログ

不登校35万人・通信制高校30万人のいま

不登校児童生徒数が35万4千人に達し、通信制高校の在籍数が30万5千人を超えたいま、不登校経験者の学力低下、そして全日制高校と通信制高校の生徒との学力格差が深刻になりつつあります。

通信制高校への進学者が増えている背景には、不登校による長期の学習ブランクの問題が深刻な影を落としているといえるでしょう。

東京都内に限っていえば、不登校中学生の卒業後の進学先として、都立新宿山吹高校定時制課程都立チャレンジスクール(稔ヶ丘高校など)のほか通信制高校によって占められているのが現状です。

そして通信制高校の大半が私立なのです。私立の通信制高校の場合、作文・面接のほか基礎学力テストが課される高校もありますが、それでも都立高校通信制課程の入試に比べるときわめて緩やかな選抜となっています。こうした私立の通信制高校入学の敷居の低さが、通信制高校在籍生の学力低下に拍車をかける結果になっていたとしても何ら不思議ではありません。

【不登校支援ブログ】不登校35万人を超える

不登校による学力低下と通信制高校の役割

2020年のコロナ禍以降、不登校児童生徒数は急増しており、小学生のころから不登校が継続しているという中学生も少なくありません。

中学での学習内容はおろか、小学内容も身についていない不登校中学生が珍しくなくなっていると考えられます。

これは《学びの多様性》であるとか《ひとりひとりの個性の尊重》などということとは別次元で進行している事態であり、切り分けて考える必要があるでしょう。

不登校中学3年生の卒業後の進路として、通信制高校が受け皿としての役割を果たすようになっていったと考えるのが自然ではないでしょうか。

【不登校支援ブログ】通信制高校を選ぶ際に気を付けるべきこと

学力格差と教科間の学力の偏りについて

一概に不登校といっても、学力に関していえば千差万別です。単純に生徒間で学力格差が大きい場合もありますし、算数・数学だけ得意な子・不得意な子、英語だけ得意な子・不得意な子、などのように得意不得意が人によって偏っていることがあります。

たとえば英語は英検2級レベル以上の学力があるのに、数学は中1初歩から手をつけていない。逆に数学は高校内容まで終わっているのに、英語は中1初歩で止まっている、などです。通信制高校の生徒の中には、教科が全体的に遅れている生徒が多い一方で、教科間で極端な学力格差があることも珍しくないのです。この点は、通信制高校生への学習支援の際にほとんど看過されているように思われます。

つまり、通信制高校に進学予定であるからといって全員が全教科の学び直しが必要であるとは限らず、教科によっては高校先取りをした方がいいというケースもあるということです。

この場合、教科別の《学び直し》と《先取り》をそれぞれ並行して行っていく必要があります。

1人の生徒に対して、小学算数の学び直しを行いつつ、英検2級の対策を進めていくというようなことは、にしおぎ学院ではごく当たり前の風景となっています。

【不登校支援ブログ】通信制高校進学予定者を対象に《中学の学び直し》と《高校の先取り》を行っています

必要なのは《中学の学び直し》と《高校の先取り》

にしおぎ学院は不登校学習支援の特化した東京都杉並区の個別指導塾ですが、《1部屋に生徒1名》という個室制個別指導を行っています。

先程来ご指摘していますように、不登校中学3年生の学力のばらつきは非常に大きいものになっています。

《中学の学び直し》が必要な教科と《高校の先取り》が必要な教科が、生徒によって異なっている場合、このような個室制のマンツーマン指導を行う以外にないのです。

《高校の先取り》に限っていえば、数学ⅠAの先取りを行っている生徒もいれば、古典文法の先取りを行っている生徒もいます。

かつては世界史の先取りを行っていた中学3年生もいました。

【不登校支援ブログ】《1部屋に生徒1名》の個室制個別指導について

中1英数も分からないままに通信制高校へ

中学内容がすっぽり抜け落ちたままで、通信制高校へ進学するとどうなるのでしょうか。

通信制高校の教材は文科省の検定教科書を使用しており、その教科書に合わせてレポート課題が出され、単位認定試験が行われます。

つまり中学内容が最初から抜けている状態で、これらをこなさなければならないということになります。しかし通信制高校で出されるレポート課題の大半は、教科書や動画解説を見ながら解けるようになっています。

また、単位認定試験も何らかの形で試験対策をしてくれますので、よほどのことがない限り単位を落としたりしないような仕組みになっています。多くの通信制高校が卒業率の高さを宣伝文句にしているのはこのためです。

【不登校支援ブログ】通信制高校進学予定者を対象に《中学の学び直し》と《高校の先取り》を行っています

《単位取得》で《学力》が担保されるわけではない

通信制高校では、よほどのことがない限り卒業単位を落とさないような仕組みになっています。しかし、卒業単位をすべて履修することだけで本当に高校卒業相当の学力は身につくのでしょうか。多くの通信制高校の単位取得プロセスを見る限り、はなはだ疑問を感じます。

結論をいえば、残念ながら学力はほとんど身につきません。中学の内容を何も理解していない状態で、いきなり高校の検定教科書準拠のレポート課題に取り組まされるわけで、こんなやり方では学力が身につくとは到底思われません。

そもそも通信制高校のレポート課題は、あくまで高校卒業に必要最小限の単位を取得させるのが目的であり主眼なのです。生徒の学力を伸ばすためのものというより、高校卒業資格を取得させるためのものだといえるでしょう。

実際に、にしおぎ学院の塾生たちの様子を見る限り、レポート課題を提出して単位認定試験を合格しても学力が身についているとは到底思えない状態なのです。

【不登校支援ブログ】通信制高校進学予定者を対象に《中学の学び直し》と《高校の先取り》を行っています

《大学進学率の低さ》と《進路未決定率の高さ》

通信制高校の大学進学率は24~26%で推移しており、全日制高校の60%超を大きく下回っています。また卒業生の進路未決定率でいえば、通信制制高校は28%であり全日制高校の4%と比較すると、圧倒的な高さとなっています。

先述のように、通信制高校へ進学する生徒の多くが近年は中学生のころに不登校を経験しているケースが多い上、高校入試による学力選抜を経ていないため、全日制に進学している高校生に比べて相対的に学力が低い傾向にあります。

こうした相対的な学力の格差が、通信制高校の大学進学率の低さや進路未決定率の高さに関係しているものと考えられます。

【不登校支援ブログ】通信制高校卒業生の3割弱が進路未決定

【不登校支援ブログ】通信制高校進学予定の中3生対象に《中学の学び直し》と《高校の先取り》を行っています

近年における通信制高校のマンモス化

ところで、全日制との比較だけでなく、通信制高校の生徒の中での《学力格差》や《教科間の学力の偏り》という、複雑な学力問題が顕在化していることが考えられます。

通信制高校の在籍生徒数が30万5千人を超えるいま、通信制高校の生徒たちの学力の問題は千差万別の様相を呈しているといっていいでしょう。

その一方でコロナ禍以降、大手の私立通信制高校の在籍数は膨張し続けています。2,024年度の生徒数に基づいた通信制高校のランキングは以下の通りです。

1.N高等学校・S高等学校:各 約15,000人

2.クラーク記念国際高等学校:約12,000人

3.屋久島おおぞら高等学校:約10,000人

4.鹿島学園高等学校:約6,300人

5.第一学院高等学校:約6,200人

6.星槎国際高等学校:約5,300人

にしおぎ学院の塾生たちも在籍しているお馴染みの通信制高校です。

【不登校支援】にしおぎ学院が支援対象としている高校生について

深刻化する《学力の問題》に通信制は対応できるか

私立の通信制高校は広域制であることが多く、近年は在籍生徒数が数千人から1万人規模に膨れ上がっている高校も増えています。いうまでもありませんが、このようなマンモス規模では生徒一人一人の学力格差や教科間の学力の偏りなどの問題に、きめ細やかに対応することは困難であり、半ば不可能に近いとさえ思われます。

また通信制高校生全体の《学力低下》の問題は《意欲の低下》にも直結しているといえるでしょう。どちらが原因で結果であるかは一概には決しがたい面もあります。

しかし《意欲低下》と《学力低下》は相互に影響を及ぼし合う関係にあり、その意味で《意欲格差》と《学力格差》の問題は負のスパイラルの様相を呈しているといって過言ではないのかもしれません。

このように通信制高校の生徒の「意欲の問題」や「学力の問題」は複雑化・深刻化していることは事実ですが、その一方で受け皿としての通信制高校がどんどん肥大化し、マンモス化していることも事実なのです。

【不登校支援ブログ】通信制高校卒業生の3割弱が進路未決定

自己肯定感と学習意欲の関係

不登校を経て通信制高校へと進学する生徒たちは、中学時代に大きな挫折や停滞を経験していることが多いのが現状です。このため、こうした生徒たちは自己否定的なネガティブマインドが強くなっています。

こうしたネガティブマインドが、学習意欲の低下の原因になっていることはいうまでもないでしょう。こうした生徒たちは、小さな成功体験を積み重ねていくことで自己肯定感を感じる頻度を高めていくしかありません。

「苦手科目はできることから始める」そして「得意科目はのびのび学ぶ」というのが、にしおぎ学院のスタンスです。学習意欲を高めて学力を伸ばすには、不安や焦りではなくあくまで自己肯定感を高めることが前提になるのです。

【不登校支援ブログ】にしおぎ学院の学習指導スタンス

通信制高校に入学する前に「学び」を進めておきましょう

年内の11・12月や年明け1月の時点で通信制高校への進学が決定している不登校の中学3年生にとって、来年4月の高校入学の期間は非常に長い「春休み」となります。

この気の遠くなるような長い「春休み」に、一日中ゲームをして無為に過ごしたりしていて本当にいいのでしょうか。

実はこの空白の数ケ月の過ごし方によって、通信制高校入学後の過ごし方も決まってくるのです。特に将来的に大学進学までを視野に入れている人は、この時期に《中学の学び直し》や《高校の先取り》に当てるべきだと思います。通信制高校入学までの期間は、「失われた時間」を取り戻すためのきわめて貴重な期間なのです。

通信制高校のレポートは、多くの学校でGW前後から開始となるはずです。そうなると実質的にGWまでが「春休み」期間となるわけです。つまり時間はたっぷりあるのです!焦らず腰を据えて取り組みましょう!

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【不登校支援ブログ】通信制高校進学予定者のために《中学の学び直し》と《高校の先取り》を行っています!

 

 

 

 

 

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